2.今食べたいものを今食べる

石濱さんは、大阪市北区で生まれ育った、いわゆる都会ッ子。
両親は共働きで、「休みの日になると1000円もらって、その辺で食べておいで」と外食を頻繁にしていたそうだ。だから、自分には食に関して幼い頃から選択肢があったとも石濱さんは言う。
そんな生活を過ごす中で「今食べたいものを今食べる」が当たり前となり、気が付いたら、食べたいものが近所で食べられない場合、自ら作るようになったそうだ。おおよその調味料であったり、味付けに何を使っているのか、石濱さんは、何となく分かるのだと言う。

半信半疑なところもはじめはあったものの
石濱さんのキッチンや料理風景を見ていると、それが嘘ではないことが分かる。
それは、また後で触れるとして、食に関して石濱さんには、もうひとつ珍しい個性があった。

石濱:20年前にインドに住んだときは、食べるものの選択肢がなかった。自炊しようにも外食しようにも全部インド料理。1種類の料理を食べ続けたのがその時はじめてで、最初は嫌で嫌でしょうがなかった。でも、食べ続けると一線を越えるんですよね。それを越えると、逆にそれしか食べられなくなって。
だから、今は和食が続いたらつらいけど、インド料理だったら大丈夫。仕事とか旅行で外国に行くでしょ。家に帰ってきて、まずすることは、チャイ湧かして、チャパティとカレー食べてみたいな(笑)。

インドとインド料理の中毒性、なかなか奥が深そうだ。

 
3.インド料理の油へつづく

*目次に戻る


THE BORROWERSとは

借り暮らし、貸し借り、賃貸にどんな可能性がひそんでいるのか。多彩に活躍する方々へのインタビュー取材を通してその魅力に迫ります。いいところ、大変なところ、おもしろさ、面倒くささ…きっといろんなことが浮かび上がるはず。