6. 店から家に引き継がれた習慣

最初に書いた通り、緑さんは新町でお店をしていた。
その頃から、店でも料理をするし、家でもする。
料理をすることが好き以上に日常化していたそうだ。
そんな暮らしをしているうちに、家の習慣ではなく、店の当たり前が家の当たり前になってきた。

それは、料理をしたら道具をすぐに洗うこと。
キッチンのスペースがそれほど広くないということもあるけれど、お店では次々と料理を作っていくためにも道具を洗わず放置するなんてことはあり得ない。
そんなお店での習慣が、家のキッチンでも当たり前になった。
だから、緑さんのキッチンはシンクや調理台に何も置かれていない。
いつもきれい。

「作るのが好きな人は、洗い物がきらい」というのは常套句だけど、緑さんの場合、作ると仕舞うがひとつの流れになっている。

緑:今は下の階に住んでいる母も入れて5人で夕飯を食べたりするんですけど、「いただきます」を言うときには、洗い物が済んでいないと嫌なんです。

 
7. キッチングッズ3選へつづく

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