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“団地鉄”。すなわち、団地×鉄道を愛でることの楽しみを提唱している芸人・トッキブツの太田光司さん。実は、OURS.サイトでも“団鉄”と名付けて同じような発信を始めていました。ということで、太田さんを大阪に招いて、団地鉄/団鉄サミットを開催。

まだまだ知られざる団鉄って何なのか。そのあたりを太田さんと一緒にひも解きながら、団鉄の楽しい未来を想像しました。

サミット(ただのインタビューなんですが今回の記事ではこれで通します)は、URの鉄道好き有志とともにUR西日本支社の会議室で開催。実はココ、団鉄目線でみてもさすがの立地であることが後ほど判明。

団鉄とは簡単にいえば、団地と鉄道を一緒に楽しむこと。

―まずは、太田さんの“団鉄”歴を教えてください。

太田:面接みたいですね(笑)。物心ついたときから、団地と鉄道どっちも気になってたんです。ぼくの親戚がみんな団地住まいで、うちは社宅だったから団地に憧れがあって、親戚の家に遊びにいくたびにいいなぁと。

―社宅もよさそうですけども。

太田:1棟だけの社宅だったから、団地のように住民が集まって盆踊りをやるとか、そういったつながりはまったくなかったので。ずっとうらやましくて。で、建築そのものにも興味が湧いて、工業高校の建築科で建築士を目指していたこともあるんです。その高校の授業のなかで、団地のカタチについて学ぶ機会がありました。ツインコリダー型、スキップフロア型…団地のカタチすべてに理由と意味があって、とても理にかなっている気がした。これで団地への興味はますます深まりました。

―建築的観点もお持ちだったんですね。

太田:建築士はすぐにあきらめて、高校を卒業して1年後には芸人活動を始めることになるんですけど。それで、トッキブツというコンビでの芸人活動とは別に、個々にピンでも何かやっていけることがないかなと考えたときに、あ、オレには団地があると思ったんです。鉄道好きの芸人枠はライバルが多すぎるという計算もありましたけど(笑)。

―団地好き芸人の枠はまだ空いてた。

太田:団地好きの方はたくさんおられますけど、芸人として発信してる人はいないなと思って。そこから、自分なりに団地の面白さを見つけて発信するという活動をはじめました。芸人ですから、やっぱり面白いところを見つけたくて。

OURS.サイトでトッキブツ・太田さんの名前がはじめて紹介されたのは、団地内の看板に描かれたネコの絵が微妙だという太田さんのtwitter投稿と「#猫どうした!」というタグについてだった。団地愛好家のけんちんさんによる執筆記事、写真は太田さん。→http://ours-magazine.jp/journald/4ten5news-02/

さりげなく私物の団鉄グッズを披露する太田さん。たとえば、クリアファイルになってる阪神武庫川線は、UR武庫川団地へと通じる阪神電鉄の支線で約1.7キロの単線。終点は武庫川団地前駅だ。

―まずは、団地好き芸人だった太田さんが、どういうキッカケで団鉄の発信をはじめたのでしょう。

太田:2年前くらいからですけど、鉄道関連のお仕事もいただくことがあって、それが「鉄道スモール4」。鉄道ビッグ4に負けじとつくられた、鉄道好きの若手芸人ユニットで。

―なるほど。先に鉄道ビッグ4の説明から必要かもしれません。

太田:中川家の礼二さん、ダーリンハニーの吉川さん、ななめ45°の岡安さん、ホリプロマネージャーの南田さんという、鉄道好きにはほんとにビッグな4人の方々ですけど、ボクらのような若手には入りこむスキがまったくなくて。といって、知名度的にもかなわない若手4人でただ撮り鉄、乗り鉄というだけでは話題にもならない。それで、ボクはすごく団地好きだから、両方あわせて発信すればいいんじゃないかって思いついたんです。

―「鉄道スモール4」結成を機に、団地×鉄道を合わせた団鉄の活動をスタートされたと。

太田:そうです。ツイッターで“団地鉄”とハッシュタグをつけて。でも、そのときにはすでにOURS.に“団鉄”記事があったんです。そのことに気づいてなくて、これはヤバいことしちゃったんじゃないかって(笑)。

―団地鉄か団鉄か問題ですね。大丈夫です、手を取り合って一緒に発信していきましょう。ちなみに、鉄道スモール4は他にどのような発信を?

太田:ひとりは枯れ鉄といって、線路の側線などで使われてない路線の写真を集めたりしています。もうひとりは終電鉄。YouTubeで終電観測があったりするので、重なっていますけど。そしてあとは、行き先鉄。この車両にはこの行き先が似合うという完全に個人的な見解なので、ボクもピンときてないんですけど(笑)。しかも、それを提唱している男は芸人をやめて、水間鉄道に就職しました。

―鉄道芸人から大阪・貝塚の水間鉄道へ。そんな人生もあるんですね。

UR西日本支社から見る、壮大な森之宮団地。そして向こうに見えるでしょうか、線路の姿を。これは、大阪メトロの森之宮検車場。こんな場所に地下鉄の基地があったんですね。

そして、先ほどの線路の手前部分にあたる、団地の敷地内には曲線的な遊歩道。きっとこの下に地下鉄が通っているはず。上の写真をもう一度を見れば、まさに地下鉄の線路幅の分だけ遊歩道になっていることがわかります。

というUR三瀬さんの説明に大興奮。

背景の線路を挟んで記念撮影も。これも団鉄!

ご存知の方も多いでしょうが、森之宮団地はJR大阪環状線にも隣接。そちらの眺めも後のお楽しみに。

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THE BORROWERSとは

借り暮らし、貸し借り、賃貸にどんな可能性がひそんでいるのか。多彩に活躍する方々へのインタビュー取材を通してその魅力に迫ります。いいところ、大変なところ、おもしろさ、面倒くささ…きっといろんなことが浮かび上がるはず。