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覗き趣味と雑居ビル

津村 最近、自分の住みたい場所で住みたい家に住むのが人間のいちばんの幸せやと思ってるんですけど、大竹さん、いま住んでる町はどうですか。

大竹 町もとても好きですよ。

津村 じゃあ、もう100%ですね。

大竹 東京にはいろんな町があるから、一カ所にとどまらずに、いろんな町を回遊するのもいいかなとは思うんだけど、いまの場所があまりに気に入っちゃって動けないんです。

津村 お金の問題じゃないんですよね。なんて言うのか、高層マンションの最上階に住めたら幸せとか、そういうことじゃない。

大竹 まったく、その通りですね。

津村 自分の心の志向にあった間取りに住めるのがいちばんいい。たとえば、この話(「四角い窓はない」)に出てくる家、海が見渡せてる灯台みたいな家で。私、灯台守にもなってみたいんです。

「四角い窓はない」の間取り図 図:たけなみゆうこ

大竹 小屋っぽいところがいいのよね。やっぱり小屋はミニマルな空間でしょ。自分の体のちょっとした拡張というシンプルさが私には魅力的なんです。

津村 その話もしたかったんですよ。電車から外を見てると、屋上に小屋が建ってる家が結構あるでしょ。ああいう小屋、借りて住んでみたくないですか。

大竹 たしかに。見晴らしがよくて、俗世界のゴタゴタと切れている感じもいい。

津村 「もーれつア太郎」ってアニメで、ココロのボスが住んでるのが、ビルの上の小屋で。しょうもない話ですけど、あの小屋に住みたいがために、ココロの一味に入りたいって思ってましたから。

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THE BORROWERSとは

借り暮らし、貸し借り、賃貸にどんな可能性がひそんでいるのか。多彩に活躍する方々へのインタビュー取材を通してその魅力に迫ります。いいところ、大変なところ、おもしろさ、面倒くささ…きっといろんなことが浮かび上がるはず。