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オーストラリアは広大で、場所によっては、ニュージーランドとまったく違う生活環境がある。
中でも、メルボルンは、過去にヨーロッパ系移民が多かったこともあり、イタリアン、グリーク、ターキッシュ、ミドルイースタン、モロッコなどの多様な文化を受け入れ、共存させることで文化を発展させてきた。それらは、食文化はもちろん、家の細部にまで影響を与えている。
今回は、メルボルンで少しタイプの違うカリグラシ生活をしている2軒の友人宅を訪ねた。
友人たちは、相変わらず楽しく日々を満喫している。
 
 
 

1軒目は、South Yarra というヤラ川沿いにあるエリア。
Hamish とLizzie のカップルが住んでいる。Hamish はアーティストで、Lizzie は建築を専攻する大学生である。
家賃は、月2,400ドル、約20万円。この一帯は、集合団地のようになっている。それらの全てが1920年代に建てらてたアール・デコの名建築で、共用プールがあり、グラウンドフロアには住民に愛されるカフェがあり、少し歩けばボタニカルガーデンもある。ちょっと素敵すぎるくらいの集合団地である。
 
 
 

2軒目は、North Fitzroy にある大きなフラット。
Grace、Holly、Julia、amy​ という4人の女の子たちがシェアをして暮らしている。Grace、Holly、Julia の3人はAesop(イソップ。メルボルン発のボディケアブランド) の同僚で、amy​ はアートサプライショップのマネージャー。
家賃は、月3,260ドル、約28万円。
 
 
 

2軒を通じて印象的なのは、植物とアート作品である。
植物を庭や室内に飾り、当たり前のように家に花を生ける。それが、公園や軒先で摘んできた花であろうと、空になったピクルスの瓶に入っていようと、花がある生活の喜びを知っているのだろう。
それから、自分で作った作品を飾る。高い作品を買うわけではないが、友人の作品や自分の作品で部屋を華やかにすること。
 
メルボルンも、僕が暮らしているオークランド同様に、家を買うことが難しくなっているという。
そんな中で、人々は暮らしを考え、それらに花を添える。自分たちのために心地よく家を飾る。カリグラシの中で、あるものをどう楽しむかを考える。
僕は、彼らのライフスタイルをすごく羨ましく思っている。
 
 
 


 
 

岩崎 淳
写真家。京都出身。淡々としたドラマのない、ものとものの間を撮影するような、瞬間と瞬間を埋めるような写真を好む。
http://juniwasaki.org

カリグラシコラム

そのことを仕事にしている人もいれば、普段の暮らしの中でモヤモヤとした思いが浮かんでいる人もいる。借り暮らしにまつわる意見や考えを、さまざまな人たちが自由なスタイルで綴ります。