家のことから労働へ
村上慧の次なる展開

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昨年、OURS.サイトでも取材を行った「家をせおって歩く」の村上慧さん。
その後、「家をせおって歩いた」日々の記録をまとめた『家を せおって 歩いた』も出版されて話題を呼んだ。

発泡スチロール製の家を自身で背負って、全国を移動しながらその土地の記録を行っている、そんな村上さんの次なるテーマは「労働」とな! 「このからだのためにあったはずの労働を、このからだを通してつかみたい」という村上さんが、いかにして労働と向き合ったのか。そのひとつの成果がギャラリーでの個展として発表される。


《清掃員村上3》シングルチャンネルビデオ2017

住まいや家のあり方を自身の身をもって問い直してきた村上慧さんが労働をテーマにすると知って、その大胆な転回に驚きはしたけど、すぐに納得もできた。

リトルマガジン『仕事文脈』を発刊しているタバブックスから、働き方を問い直すような2冊の本、山下陽光『バイトやめる学校』、丹野未雪『あたらしい無職』がこの夏、出版。住まいのことも働くことも、「今までどおりなんとなく」、だけでは窮屈になってきているのは確かだ。

そして、社会や制度が変わるのを待つのではなく、自分の身ひとつで勝手に動きはじめてしまう、実践肌の個性があちらこちらで目立ってきた。
長野を拠点に活動する村上慧さんは、まさにその最前線にいる。

<INFO>

『村上慧 労働をつかむ』
会期:17年9月5日(火)~10月7日(土)
会場:馬喰町ART+EAT(東京・千代田区)
入場無料、日月祝休み
*初日9月5日はトークイベント「労働と体・広告・オリンピック」今福龍太×村上慧 開催。19:30~20:30・要予約・1,500円+1drink。その後、村上慧による「BAR 現場」もオープン。
*村上慧さんは現在、熊本市現代美術館でのグループ展にも出展中。『風を待たずに 村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践』17年11月12日(日)まで。村上さんは、震災で被災した建物の跡地を借りたプロジェクト「夏休みアトリエ菜園計画」を展開しているそう。

<関連記事>
村上慧さんへのインタビュー記事
http://ours-magazine.jp/borrowers/murakami-01/
山下陽光さんへのインタビュー記事
http://ours-magazine.jp/borrowers/yamashita-01/

文:竹内厚