『URひと・まち・くらしシンポジウム』より
10年続く「フォト&スケッチ展」って
ご存知ですか?

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UR都市機構では、2008年から「全国団地景観サミット」として写真とスケッチの公募展を開催。現在もフォト&スケッチ展として年に1度の公募と作品展示を継続しています。
10年続いたこの企画を振り返るようなパネルディスカッションが、大阪の『URひと・まち・くらしシンポジウム』にて行われましたので、その内容を再編集してお届けします。

出演は、千葉大学大学院教授でランドスケーププランナーの池邊このみさん、写真家で大阪芸術大学客員教授の大西みつぐさん、株式会社ワイキューブ・ラボの代表で都市魅力プランナーの杉本容子さんです。

池邊:私はニッセイ基礎研究所というシンクタンクに在籍していた際、3年間、URと兼務をいたしました。そのときに全国の148団地を視察して、団地のブランディングを中心に事業展開をして、実際に団地再生も手がけさせていただき、また、「全国団地景観サミット」のひとつとして、2008年にフォトコンテストも企画いたしました。これは、単なる写真コンテストではなくて、団地に対するたくさんの思いが、言葉として入っているのが一番の特徴なんですね。それでは、私がセレクトしたフォト&スケッチ展の作品を簡単にご紹介します。

「初夏の昼さがり」 埼玉・吉川団地|小沢節子

池邊:「初夏の昼さがり」は、お母さんと娘さんがまさにスープの冷めない距離に住んでいて、手を振っているというスケッチです。私がいた頃に、ニッセイ基礎研究所とURで商標登録させていただいた「アクティニア」という言葉があります。アクティブシニアのことなんですけども、まさにアクティニアによるコミュニティが描かれた絵ですね。

「聖夜に…。」 宮城・仙台鶴ヶ谷五丁目団地|苅部優子

池邊:「聖夜に…。」は、男の子が小さなプレゼントを持って女の子の住まいを訪ねるという、すごくロマンスの生まれる風景ですね。

「秋近し」 東京・百草団地|五十子基

池邊:甍(いらか)の波という言葉がありますけど、こちらは団地の背中のようなものが夕日を浴びて、甍の波のようになっております。東京の百草団地の風景です。

「ピンポーン」 京都・高の原駅東団地|ハンラティー

池邊:背の届かない子どもが傘でチャイムを押している。京都の高の原駅東団地の写真です。

「バレンタイン雪景色」 奈良・平城右京団地|大原孝子

池邊:雪が降った日に団地を上から眺めると、とても美しいですけれども、この写真では地面に「スキ」と書いてある。バレンタインの雪景色です。

「朝日を背にランニング」 兵庫・芦屋浜団地|高橋一吉

池邊:ちょっと見えにくいかもしれませんけど、見た目にも印象的な芦屋浜団地を背景に、ランニングしている人が見えているという写真です。

「雨上がりの非日常」 奈良・郡山駅前団地|本多敬

池邊:「雨あがりの非日常」は、透明感のある美しい写真で、中庭の水辺に緑が写りこんでいます。
それでは大西先生にバトンタッチをしたいと思います。