話題のソーシャルアパートメントが大阪上陸。
どんな施設なのかを見てきました。

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新しいシェア暮らしを提案するという「ソーシャルアパートメント」が、今年10月に大阪では初めて高槻にオープンしました。建物内にパブリックラウンジ、共用キッチンやホームシアターなどが備えられているそう。どんな空間で、どんなカリグラシが繰り広げられているのでしょうか?内覧会にお邪魔してきました。

「ソーシャルアパートメント」は、一言でいうと、『複数の人たちとひとつの建物内で生活を共にするマンション』。ひとり住まいに相当する個人スペースを持ちながら、人との交流を楽しめる共有スペースがあってプライベートとパブリックが共存しているというイメージです。
いわゆる「シェアハウス」とは、リビングとキッチンなどの共用スペースと個々の生活部分が共存している一軒家のこと。一軒家で暮らせる人数は3~7人程度が通常で、共に暮らす人数が少ないため深い交流ができるイメージです。ソーシャルアパートメントでは、アパート一棟に50人以上が暮らしているため、交流の深さや関係性も変わってくるというのが、シェアハウスとの大きな違いです。

ターミナルズ高槻は、JR西日本の元社員寮だった場所をリノベーションしてアパートメントに大改装。1階が共用フロア、2~4階が居住スペースで55人が居住できます。

1階の大きなスペースであるメインラウンジの第一印象は、広くて豪華! 共用キッチン、ラウンジやビリヤード台まで用意されていて驚きです。私自身がビリヤードを日常的にやったことがないので、毎日利用されるのかどうかは謎ですが、気になる存在ではありました。共用キッチンにおいてある機器が高機能なものだったり、食器も一人暮らしでは購入しにくい価格のブランドものもあったりして、使いたい! と素直に思いました。
キッチンスペースも広いので、数人で料理するのも日常的にできそう。仕事で帰るのが遅くなったとき、料理が面倒くさいときは、誰かが作った食事を作り置きしてくれていたら嬉しいのだけど、そういうソーシャル風土もあるといいなあ(個人的に)。

左上:料理教室のような大型のキッチンスペースを備えたラウンジ。 右上:カウンター周りは、ソーシャルアパートメントの中でも、特にコミュニケーションが生まれやすい場所。 左下:卓球台がテーブルに。 右下:エントランス。玄関からメインラウンジを通らずに自分の部屋に向かうこともできる。

本来であれば、自宅から出なければ利用できないようなスペースもアパートメント内に揃っています。予約制にするかしないかといったスペースの利用方法も、居住者同士にゆだねているそうです。
居住者は、LINEのグループで日々の情報交換やコミュニケーションを取っています。このターミナルズ高槻のLINEグループをちらっと覗かせていただきましたが、自己紹介し合うなど、積極的に交流が生まれていました。住む前に一度、顔合わせを兼ねた飲み会の日程も決まっているそうです。
運営側は、LINEグループのメンバーには入っていますが、イベントを主だって仕切ったりすることはないそうです。住んでいる人たちでルールを作っていくというスタイルも、シェアをして暮らす上でのコツなのかもしれません。

左上:ワーキングラウンジ。ミーティングスペースも別途用意されている。 右上:プロジェクターのあるシアタールーム。壁に取り付けられた大型の鏡を活用してヨガやダンススタジオにも活用される。 左下:2~4階の居住スペースの廊下。トイレ、お風呂シャワーは共同で、階ごとに用意されている。 右下:居住スペースは約11㎡に収納付き。ベッドにするか布団にするかなど空間づくりは自由にできる。写真提供:Global Agents Co., Ltd.

「現在、ソーシャルアパートメントは全国で40棟、約2100人が利用しています。全棟において、居住者の平均年齢は29.8歳、平均居住年数は約2年。別エリアの物件同士の交流も盛んで、退去した居住者のOB会や運動会なども行われています。ソーシャルアパートメントは、学校のような存在なのかもしれません」と運営会社である株式会社グローバルエージェンツ広報の吉田さん。

家族ではない人と暮らしの一部をシェアするという新しいコミュニケーションの在り方。仕事仲間や友達ではない、暮らしの一部を共有して繫がりを持ったシェアメイト。文字にしてみると不思議な存在ですが、気になる役割ですよね。
深くはないけれど、ゆるく繋がっているという感覚、どこかに所属しているという安心感のようなものがそこには生まれている気がしました。私ももう少し若かったら1年だけ暮らしてみるのに!

取材・文:小倉千明