西長堀アパート復刻住戸にて

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もう一度行ってきました、西長堀アパート。やみつきになる面白さなんです。
前回のフォトレポートはこちら。
http://ours-magazine.jp/journal/20160213/

2/27(土)まで内覧会として公開中の住戸は8戸。リノベーションされた住戸から従来の住戸までさまざま。そんな中から今回は”貸し出しはしない”が公開中の「復刻住戸」からのレポートです。

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昭和30年代〜40年代の家電製品や什器などを保管していたUR都市機構の住宅技術研究所(東京)から、はるばる引っ越し便で運び込まれ、当時の暮らしの空間を再現しています。(注:撮影に際して、特別にシンプルな状態にして頂きました。実際の内覧会の様子とは異なります。)

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これは当時の募集時パンフレットを復元したもの。現物からスキャニングしたデータを用いて印刷。風合いも抜群。凝り凝りです。多くは作れなかったようで、貴重な一冊に。

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中面のインタビューページです。タイトルの「マンモス問答」にはじまり、「問う人 森光子さん(コメディアン)」です。当時の肩書きはコメディアンだったのですね!ちょっと二人の問答を抜粋します。

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森 ああしんど、いま現場を案内してもらいました。11階建で、建坪が5000坪のアパートやなんて、話だけで正直なとこほんまかいなと思ってたんですけど、みせてもろてはじめてなっとくがいきました。でも、なんでまた、あないな大きなもんを建てはったんですか?

群山 今までの公団アパートを見なれた人は、この住宅の”マンモスぶり”にご不審を抱かれるのは、もっともでしょうね。一口に云えば、都心であるだけに地代がおそろしく高くつくし、その高さをセーブする為に上へ積み重ねて「11階」と云う答が出て来たわけなんです。
それにつれて建物全体の規模がデカくなったというわけですね。

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ああしんど。抜粋打ち込み疲れましたので、拡大できましたら拡大してご覧ください。森光子さんからの借り暮らし目線での問いがぐっと来ます。「お家賃の方もデラックスちゃいますの?」とか、「電話はどないしたらよろしいの?」とか。この後、森さんはほんとに借りて暮らされました。

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次に見せてもらったのが、こちら。なんですか!?とよくよく見たら、昭和35年8月1日の讀賣(読売)新聞。「マンモス・アパートに強盗 留守番の女中縛り物色」と、物騒な誌面も展示品として置いてありました。なんとこれは、今回の復刻やリノベーションの工事前の視察の際に畳の下から出てきたものなのだそうです。

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こちらは昭和39年10月11日のサンケイスポーツ。東京オリンピックの開幕日のもの。

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同じ日、昭和39年10月11日のデイリースポーツ。こっちは五輪よりも、野球。右側の広告もまた気になります。昭和38年(1963年)に発売したロングセラー機「コニカオートS」。1970年代に爆発的ブームとなったフラッシュ内蔵機「ピッカリコニカ」のちょっと前のモデル。ピッカリコニカは我が家にもありました。

こうして、畳の下から出てきた新聞群を見るだけでも、”西長堀アパート博物館”に来た甲斐ありです。

最後に、コニカオートSの新聞宣伝文の写しをどうぞ。

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オートSでバッシリ撮ろう

天高く聖火燃える。スポーツの秋。欲ばりましょう。被写体には、ことかきません。<コニカオートS>でねらってください。光の微妙なニュアンスを、的確にとらえるCds電気露出計、するどく澄んだヘキサノンレンズ、ゆきとどいた完全EEシステム、すべてにカメラメカニズムのトップグループをそなえています。スピードと迫力の記録 — 思いきって欲ばりましょう。のこしましょう。

小西六写真工業

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写真・文:平野愛

西長堀アパート
*現地内覧会
2016年2月20(土)-23日(火)、25日(木)-27日(土)
10:00-17:00(最終受付16:00)
*募集開始(抽選受付)
2016年2月28日(日)
詳細はこちらへ
http://www.ur-net.go.jp/kansai/nishinagahori/

Journal D

UR職員が団地内のいろんなお店を訪ねた「グルメD」。団地愛好家集団“チーム4.5畳”による、団地のイロハをゆかいに伝える連載「週刊4.5畳」など、さまざまな角度からダンチに迫ります。