新千里西町団地の
枯れた枝豆のようなアイツ

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レポーター:三上(保全企画チーム)

 

昨秋のおもひで。

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2015年の秋、千里中央にある新千里西町団地はケヤキの紅葉が始まったころ。
草刈りを待ちのぞむ団地の草むらに、私は枯れた枝豆のようなアイツを見つけた。

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枝豆ではない、ひっつき虫である(もちろん虫でもない)。

正式名称は「アレチヌスビトハギ」という。盗っ人と名付けられたこの草は、誰にも気づかれず忍び込む盗っ人すら気づかないうちに、毛をまとう枝豆のような果実がマジックテープのように服に付着していることからその名がついたという(諸説あります)。

ひっつき虫とは、人や動物に果実をひっつけて遠くに運んでもらって生息範囲を拡大する類の植物の総称である。子供のころに、草むらで遊んだとき、気づいたらひっつき虫がたくさんくっついていて、めんどくさいながらも楽しくはがしたという思い出のある人がたくさんいるんじゃないか。ひっつき虫にもいろいろ種類があるが、このヌスビトハギ属のひっつき虫は、平べったくてはがしづらくて厄介なやつである。

ちなみに、ヌスビトハギは秋に小さい紫の花をたくさん咲かせる可憐な草なのだが、実はこのアレチヌスビトハギという種類は外来種が帰化した植物で、1940年ごろに大阪で発見されて以来、今では全国にはびこるようになってしまったらしい。形も特に枝豆に似ている方である。

さて、ひっつき虫を見つけたので、子供のころを思い出してずんずんと分け入ってみた。(同行していた同僚や先輩には、血迷ったように見えたらしく、軽く引いていた。)
すると、その日にチノパンをはいていたせいか、予想以上にひっつき虫がひっついて(靴にまでついた)、自分でも軽く引いた。

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こうなってしまったからにはひっつき虫をはがさないといけないが、悲しいかなもう子供ではないので、楽しさなどはなく、すぐに先ほどの愚行を後悔した。

これが本当に枝豆だったら良いのにと思いながら、ちまちまはがしていると、こんな私を哀れに思ったのか、同行者の一人が救いの手を差し伸べてくれた。それは軍手だった。

軍手はすごかった!軍手をはめてひっつき虫がついたズボンをなでると、ひっつき虫がどんどん軍手のほうにくっついていくではないか!軍手は犠牲になってしまったが、ひっつき虫の除去時間を大幅に短縮できた。これが大人のやり方か。

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ちなみにひっつき虫がたくさんいるような草むらにどうしても入らねばならないときは、レインコートのズボンやシャカシャカしたズボン(通称シャカパン)をはけば、ひっつき虫がつかないそうである。
私は自分の子供じみた行動への反省と、軍手の大人な使い方に感心しながら、枝豆とビールのために帰路に就いた。

Journal D

UR職員が団地内のいろんなお店を訪ねた「グルメD」。団地愛好家集団“チーム4.5畳”による、団地のイロハをゆかいに伝える連載「週刊4.5畳」など、さまざまな角度からダンチに迫ります。