[島暮らしと図書館|男木島図書館ドキュメント]

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chapter2 「本の貸し借りが島にもたらすもの」

男木島図書館プロジェクトの中心になって活動している福井順子さん。
夫、大和さんの故郷である男木島に、子供とともに移住されました。
図書館作りのきっかけと思いをお聞きしました。

[福井順子さんへのインタビュー]

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-男木島に住む前はどちらに?

「出身は東北の福島です。大学のときに大阪に出てきて、夫と知り合いました。卒業後はウェブデザイナーの仕事をしつつ、都合20年ぐらい大阪に住んでいましたが、昨年3月、夫と子供と一緒に、男木島へ移住してきました」

-男木島図書館はNPO法人として立ち上げられたそうですね。

「NPOでなくてもいいかなと思ったりもしましたが、島の人だけはなく、行政の助けなど、さまざま人の力が必要になります。一緒に図書館を作ってくれる仲間も10人以上集まってくれたので、いろいろと考えた結果、NPOにすることにしました」

-図書館に先行して移動図書館が始まっています。

「オンバという乳母車を使っていて、1台で80冊が開架できます。オンバは「オンバ・ファクトリー」が制作したもので、2013年の瀬戸内国際芸術祭では、オンバ・ファクトリーが島の人のオンバをカラフルに作り変えて出品していました。芸術祭が終わったあとも、男木島に拠点を置きながら、オンバの制作を続けています」

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-男木島図書館に対して、今のところの反響はどうですか。

「自分でも驚くぐらいのよい反応があって、とてもうれしく思っています。蔵書の購入資金をクラウドファンディングで集めたのですが、こちらの反応もしっかりいただけました。
近隣県だけではない遠くからの支援も届いています。また、小豆島や直島など、瀬戸内の島々からもボランティアとして来てくださったりもします。島と島の間の移動は、直行便がないので面倒な中でも来てくださる。ありがたいですね」

-どれくらいの蔵書になるんでしょう。

「最終的には蔵書1万冊を目指しています。寄贈者の方も数多く名乗りを上げてくださっているのですが、今はまだ置き場がないので待っていただいています。
図書館の司書の方に「1万冊を目指したい」というと、「それなら、4トンですね」と重さのアドバイスをいただいた。4トンの荷重+人の重さに耐えられるようにすること。図書館作りで一番むずかしいのはそのあたりですね」

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-開館される日が楽しみになってきました。

「開館自体は、あくまで通過点です。非営利の図書館を継続しつづけるためにはどうするのか。仕事や生活のあり方も含めて、考えることも多いです。みんなと考えながらいい形を作っていくのが目標ですね。こっちのほうがいいよね、と話しながら、それができる仲間がいるので、それが一番よいことですね」

*オンバ・ファクトリー
http://blog.livedoor.jp/onbafactory/

出演:福井順子
齊藤美紀
音楽:クスミヒデオ
監督・撮影:渡邉敬介・松川祥広(Photo and Print Inc)
編集:松川祥広(Photo and Print Inc)
協力:NPO法人男木島図書館
UR-DIY部
男木島コミュニティ協議会

chapter3 「島の暮らしがはじまった」

カリグラシTVとは

賃貸住宅で営まれる、さまざまな暮らしの現場を取材しました。テラスハウスやアパート、長屋、団地、シェア住宅など、多様な住まいで繰り広げられる百人百様の生活。写真家や映画監督らが住まいを訪ねて、ささやかな動画にまとめます。